ハリアーはトヨタから発売されている高級クロスオーバーSUV(CUV)。
1997年に初代ハリアーが発売されてから今年でちょうど20年が経ちますが、今もなお人気の高い車種の1つです。
初代ハリアーが発売された1990年代は、CUVというジャンルが世の中に知れ渡り始めたころ。
それまでのSUVは、頑丈なフレームで作られていたため耐久性には優れていました。
しかし、フレーム構造がスペースを取るため室内空間が狭く、またトラックのように乗り心地が良くなく固いものが一般的でした。
一方、CUVはセダンやステーションワゴンなどの一般的な乗用車をベースに設計されたSUV。
オフロード性能は本格的なSUVに比べて落ちますが、乗用車と同じように快適性と実用性を備えています。
目次
「高級SUV」という新たなジャンルを生み出したハリアー
日本では1994年にトヨタ・RAV4、1995年にはホンダ・CR-V、スバル・レガシィグランドワゴンなどが発売されたのがきっかけでCUVが浸透し始めました。
今までのSUVよりも快適性・実用性ともに優れたCUVは消費者の間で広く受け入れられ、自動車の1ジャンルとしての地位を作りあげました。
そんな中、1997年にトヨタから発表されたのが「初代ハリアー」なのです。
ハリアーはこれまでのSUVにはなかった高級感あふれるSUVという新しいジャンルを開拓したクルマでした。
SUVながら流麗なデザインと高級感ある内装、そして高級セダンのような快適な乗り心地を備え、当時は多くの話題を呼びました。
ハリアーに対する市場の反応はよく、日本国内において「高級SUV」という新ジャンルを確立することに成功しました。
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競合他社も追従したレクサスRX
国内市場での成功を収めたハリアーは、1998年にレクサスブランドから「レクサス RX」として北米市場で発売されました。
初代レクサス RXは北米で大ヒットを記録し、1998年から2003年までに約37万台を販売。
元々SUVの人気の高い北米でしたが、高級SUVという新ジャンルが話題を呼んだこと、そしてトヨタのお家芸である高品質・高信頼性ということもあり、市場調査評価ではカテゴリー別でトップになる程の高い評価を受けました。
レクサス RXの大ヒットを受けて、当然、他のメーカーも高級SUV市場に参入してきました。
メルセデスベンツ・Mクラス、BMW・X5、ポルシェ・カイエン、フォルクスワーゲン・トゥアレグなど、1990年代後半~2000年代前半に多くのメーカーから高級SUVが発表されました。
これにより高級SUVというジャンルが広く認知され、今でも人気の高いジャンルの一つと見なされています。
ハリアーは、これらの高級SUVの先駆者となった車種だと言えるでしょう。
※ レクサスに関しては、
こちらでも詳しく書いています。
ハイブリッドモデルがラインナップされた2代目ハリアー/レクサス RX
2003年にハリアーがフルモデルチェンジされ、2代目ハリアー/レクサス RXとして販売が開始されました。
2代目ハリアーで話題となったのはハイブリッド仕様である「ハリアーハイブリッド」の導入でした。
高級SUVにハイブリッドモデルがラインナップされたのはハリアーが世界で初めて。
3.3LのV6エンジンとハイブリッドシステムを組み合わせたモデルが発売となりました。
モーターのアシストにより、2t近い車重ながら軽快な加速性能を実現し、加えて10・15モード燃費で17.8km/Lを達成するなど、パワーと環境性能を両立させたモデルです。
2代目のハリアー/レクサス RXも、先代と同様に国内外で好調なセールスを記録しました。
特に北米では非常に人気が高く、2003年からはこれまでのトヨタ自動車九州に加えて、トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・カナダでもレクサス RXの生産が開始されました。
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ハリアーは国内専売車種へ
2代目ハリアーは2013年に販売終了となり、3代目新型ハリアーにフルモデルチェンジ。
この代から、ハリアーとレクサス RXは独立したモデルとしてリニューアルされ、ハリアーは国内専売車種として生まれ変わりました。
ハリアーの新型モデルに対する注目は高く、2代目の生産終了後、トヨタにはハリアーに対する問い合わせが何件もあったそうです。
国内専売車種となったことで、3代目ハリアーはこれまで以上に国内市場を意識した作りとなりました。
まず、狭い道路での運転を考慮して、先代と比較してボディサイズがわずかに小さくなりました。
また3代目レクサス RXでは2.7L~3.5Lのエンジンラインナップであったのに対して、ハリアーでは2.0L~2.5Lと、RXよりも小排気量なエンジンがラインナップされています。
これも経済性を重視する国内ユーザーのニーズに合わせたためだと考えられます。
スタイルは先代ハリアーを意識しつつ更に洗練されたデザインとなり…
前傾したCピラーやサイドウィンドウのデザインなどはそのままに、フロントオーバーハングを伸ばしてリアオーバーハングを切り詰めることで躍動感を表現するなど、歴代ハリアーの良さを引き継ぎながら勢いのあるデザインに仕上がっています。
3代目もこれまでのモデルと同様に好調な売れ行きで、発表から1か月経った2013年12月には、目標月販台数の8倍となる約2万台を受注しました。
自販連によると2017年10月の国内販売台数は4,930台で、国内メーカーの全モデル中14位にランクイン。
国内専売車種となったことで、国内のユーザーを意識した設計がなされたことが3代目に対する高評価であると考えられます。
高い評価を受けるハリアー
初代から根強い人気を誇るハリアーですが、特に初代は「高級SUV」という新ジャンルを世界に広めた画期的なモデルでもありました。
さらに3代目からは国内専売となったことで、より国内のユーザーに使いやすいモデルとして生まれ変わり、高い評価を受けています。
ハリアーの今後のモデル発展にも注目ですね。